ジャージーボーイズ(ミュージカル)
もちろん映画から入りました。
SHERRYも知りませんでした。でも知りました。そんな感じでいいと思う。
都心に住んでいるわけではないので、できれば昼公演がいい。
休みが運よく取れて二日前にチケットを取った。天使にラブソングの方は完売必至なのにこちらは当日券やリピーター券とかもあって少しだけ切ない。
ちなみにこれまでに観劇したミュージカルは、ウィキッド、ライオンキング(劇団四季)とレ・ミゼラブルだけなのでミュージカルについて薀蓄は語れない。
驚いたのが簡素な舞台。今まで観たことあるのが絢爛すぎたのか。
まるで歌舞伎の舞台のように必要最低限しかない。小道具も役者たちが移動させる。歌舞伎は役者が小道具に触ることはほとんどないが。
無知ながら感じた。これは聴く劇だ、と。
物語に合わせて紡ぎだされる音楽に酔いしれた。ライブハウスで飛び跳ねるような音楽も好きなので途中は立ち上がって跳ねたくなったが生憎周りには同類はいなかったようだ。
フランキー役はとても残酷な経験だと感じた。
フランキー育成所なるものがあると読んだらなおさらだ。
フランキー役以外ではこの大変な努力をして得ただろう魅力を発揮できそうにない。
そして森光子のようにずっと一人がこの役をやり続けるわけではない。
もちろんファルセットだとかの技術向上という点においては他では得ることはできないような経験なんだろうが、観る方としてはこの逸材をすぐに交代させるとは寂しいものだと感じざるを得ない。今回のヘイデン氏も、フランキー役はそろそろ終わりなんだそうだ。
実のところ、恥ずかしながら、オリジナルキャストが来ると思い込んでいた自分には殊更だ。
実際、オリジナルキャスト版サントラを聴きこんでいるからつい数日前の音楽はもう忘れかけている。
決して今回のキャストがどうこうなんてことはなくて、素晴らしくて途中、何度歌声に涙腺を揺すぶられたか。ただその感動も一瞬でとどめておけなくて、記録物としても残らないというのはやはり寂しい。
今回は、本当に許されるのならいつまでもいつまでも拍手し続けていたいと思わせる劇だった。まあ終わりはかなりあっさりしていたのだけれど。
ミュージカルにハマる、とかはないだろうが気になった作品にはどんどん出向いていこうと、決して無駄にはならないだろうと感じた一日だった。
トートバッグは完璧に衝動買い。
December1963 は名曲ですぞ。